トレカ盗難事件多発の背景と対策について
人気のカードが狙われた大胆な犯行です。静岡県藤枝市のホビーショップで何者かが店内に侵入し、ポケモンカードが100枚以上盗まれていたことが分かりました。店内の防犯カメラが犯行の一部始終を捉えていました。
映像は7月18日の午前3時、藤枝市のホビーショップ「駿河屋 藤枝店」の店内の防犯カメラです。
何者かが店の入り口のガラスを壊し、カバンを手に持ち侵入してきました。別のカメラを見ると…店の状況を把握していたのでしょうか。一目散にカードのあるエリアに向かい、ショーケースを壊しながら次々と商品をカバンの中に入れています。店に入ってから犯行を終えるまでわずか4分ほど。盗まれた商品はいま日本全国で大人気の「ポケモンカード」でした。
<駿河屋 藤枝店 店長>
「この正面の上の部分と下の部分が被害に遭ったところ。上のガラスケースに新しいカードが並んでいる。下がプレミアムコーナーになっていて高額な商品が並んでいた」
ポケモンカードをめぐっては人気の上昇とともに市場価格が高騰していて、1枚数十万円で取引されるものも。今回、被害に遭ったコーナーには、取引価格が1万円から10万円の高額カードが並んでいました。店によりますと盗まれたカードは100枚以上、取引価格は合計で100万円以上に上るといいます。
この非道な犯行にポケモンカードファンも怒りをあらわにします。
<店を訪れた客>
「盗むのは良くないので、欲しいならお金を出してちゃんと買うようにしてほしい」
さらに驚愕(きょうがく)の事実も。今回被害に遭った店は警察署の隣。深夜とはいえ、大胆な犯行です。
<店を訪れた客>
「(店が)警察署の隣にあるので『そんなことするんだな』と思った。価格が価格というのもあるので、時計とか宝石とかああいうのと同じ感覚になってしまっているのだと思う」
ポケモンカードの窃盗事件は全国でも多発していて、店側も盗難対策は実施していました。
<駿河屋 藤枝店 店長>
「販売価格が5万円以上の高額なカードに関してはダミーパッケージという形でコピーしたものを展示して、現物は金庫にて保管という対策はとっていた」
店は、警察に被害届を提出し、ダミーパッケージを増やすなどの対策を進めていくとしています。
<YAHOOニュース 2023年7月19日20:44配信>より
トレカ盗難のニュースが後を絶ちません。どんどん高騰し、また換金するのは簡単で、盗む際には軽く、持ち運びやすいものです。ブランド時計などは、シリアルナンバーがあり、転売しようとすると足が付きますが、トレカはどうなのでしょうか?
防犯カメラの映像を見ると、入り口の扉ガラスを割っての侵入。走ってターゲットの場所に行き、ショーケースを壊し、手早くカードを取り、その後入ってきたときと同様、走って、ガラスの割れた扉から逃げていきました。
この間、僅か4分。ガラスの扉は簡単に破ることができます。侵入しやすく、簡単に盗めてしまい、持ち運びやすく、足が付きにくいとなると、狙われない理由がありません。
被害に遭ったお店では、5万円以上の高額商品について、見本をショーケースに展示し、商品自体は金庫に保管していたということで、被害額が100万円で済んだということです。
盗難防止対策としては、すべてを見本展示し、商品は別に金庫補完することが有効だと考えます。
閉店後に店内に入られないようにするには、扉、窓、鍵等の建具を防犯性能の高いものにしなければなりません。実際にCPマークという指標があり、侵入の為の破壊行為を5分以上耐えうる性能を持っているものを指します。
侵入に5分以上かかると、7割以上の犯罪者が、侵入をあきらめるといわれています。
但し、防犯性能が高い建具が使用されていることが、周りからみてわからなければ、破壊行為をしようとします。バールでこじ開けようとしたり、殴りかかって壊そうとしたりします。
5分間破壊行為に耐えると、あきらめて逃げますが、その時にはすでに破壊されかかっています。という事は補修に多額の費用が掛かってしまいます。
で、あれば、最初から、「この建物は、防犯性能が高く、簡単に侵入できない」という看板を立て、「もし、それでも侵入しようすると、警報を発して、警察に通報します」といった音声を流してはどうでしょうか。
そう簡単に破れない店を狙うのではなく、入りやすい店を狙うのではないでしょうか。
周囲の環境にもよりますが、音と光は犯罪者にとって嫌なものです。そして防犯カメラ。
これが揃えば、犯罪に遭う確率が劇的に低下します。
警察署が近いから狙われない、なんてことはありません。店内の電気をつけっぱなしにする、人がいるような工夫をする、といったことも有効な手段です。