大いなる宇宙への挑戦
きょう午前11時すぎ、和歌山県串本町の民間初のロケット発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げられたロケット。発射直後に空中で爆発しました。5度の延期を経て、ようやく飛び立ったロケットに一体何が起きたのでしょうか。
日本初の「民間ロケット発射場」からのロケット打ち上げ。和歌山県串本町の発射場からおよそ2キロの場所に設置された見学会場には朝からおよそ700人が集まりました。
「絶対に飛んでほしいです!民間初!和歌山!和歌山にもっと輝きを!みんなの願いが詰まっています」
観光名所・橋杭岩でも…
「(Q.きょうは橋杭岩とロケットのコラボを見られる?)すごく楽しみ。早く(打ち)上がってくれないかなと」
地元の期待も高まる中、5度の延期を経て、ようやく打ち上げられたロケット。しかし、発射5秒後にロケットは爆発し、打ち上げは失敗に終わりました。
和歌山県串本町にベンチャー企業「スペースワン」が開設したロケット発射場「スペースポート紀伊」。民間としては日本初の発射場で、人工衛星を安価かつ高頻度で宇宙に送り届けられる「宇宙宅配便サービス」の確立に向け、6年前から小型ロケット「カイロス」の打ち上げ準備を進めてきました。
2021年度中の打ち上げを目指していたものの、部品調達が遅れるなどして4度延期され、先週土曜日の打ち上げも、設定されていた警戒海域に船が残っていたことから、きょうに持ち越しとなっていました。
今回の打ち上げには政府の小型人工衛星が搭載されていましたが、宇宙に運ぶことはできませんでした。
打ち上げ失敗の原因は何だったのか?会見を開いたスペースワンは…
スペースワン 豊田正和 社長
「皆さんの期待に十分にお応えできなかった。深くおわび申し上げます。リフトオフ(発射)して5秒後に飛行中断の措置が取られた。原因は対策本部が調査中」
ロケットは「飛行中断措置」で爆発したと明らかにしましたが、原因は「調査中」としています。
日本初の民間ロケット発射場から宇宙へ。その挑戦は今後も続けられるということです。
<YAHOOニュース2024年3月13日18:24配信>より
期待していただけに残念でなりません。第一報を聞いたときに思ったことは、「やっぱり、宇宙ロケットを打ち上げるということは難しい事なんだ」ということです。
丁度一日前に、宇宙飛行士の古川さんが、約半年の任務を終え、宇宙から地球に帰ってきたところでした。これまでにももちろん打ち上げに失敗したロケットは数多くありましたが、それよりも成功の数が多く、なんとなく、成功が当たり前なのかな?なんて安易に考えていました。
しかし、ニュースなどの映像を見るたびに、大きな爆発とともに、堕ちていくロケットの機体と、燃え盛る墜落物による大規模な火災が、とんでもなく困難な挑戦を行ったものだと認識するようになりました。
事後のインタビューでスペースワンの豊田社長がおっしゃった一言がとても印象的でした。
「我々としては失敗という言葉は使いません。新しい挑戦だととらえている」
不具合の原因を究明し、一日も早く宇宙に到達するロケットを見せてほしいと思います。