犯罪者の独自ルールを防犯対策に役立てて、被害に遭わないよう工夫する。
東京、埼玉、千葉、茨城の1都3県で盗みを繰り返したとして、埼玉県警は21日、会社員の男を建造物侵入や窃盗の疑いで逮捕、送検したと発表しました。
2016年1月~今年5月の間に首都圏で起きた約140の窃盗事件(被害総額約2200万円)に関与した疑いが持たれています。
この男は、容疑を認め、犯行の際の「独自ルール」を供述しています。
容疑者の男の供述によりますと、
①民家侵入時は住民に気づかれるのを避けるため、窓を割らず無施錠の家を狙う
②事務所や店舗の窓を割る際は現場で調達した工具を使う
③工具はすぐに捨てる
④捜査車両のような車を見かけたら盗みを休む
などの「ルール」を設けていたといいます。
県警は、こうした供述が防犯対策に役立つとみており、詳しく事情を聴いています。
捜査3課によりますと、容疑者の男は1都3県で、民家や会社事務所、保育園などへの侵入を繰り返し、現金のほか、財布やバッグなどを盗んだ疑いがあります。
防犯カメラの映像などで犯行を裏付けられました。主に無施錠の民家を狙い、住民が寝静まった深夜に忍び込んでいたとみられています。
容疑について「間違いない」と認め、「遊興費や生活費欲しさのため盗んだ」と供述しています。
<朝日新聞デジタル 2022年10月21日 18:00配信>より
窃盗には大きく分けて二つ種類に分かれます。
一つは、「侵入盗」読んで字のごとく、建物に忍び込んでものを盗む犯罪。
もう一つは「非侵入盗」です。「侵入盗」に該当しないものを指します。
自転車盗や、自動販売機荒らし、車上狙い等がこれに当たります。中でも、ひったくり、すり、自動車盗は重要窃盗犯になり、侵入盗は同じく重要窃盗犯になります。
今回逮捕された会社員の供述から、3点の独自ルールが判明しました。
当たり前ですが、この3つは捕まらないために考えらてたものです。
また、犯行時間を短くするといったことも考えられています。無施錠の家を狙うということは侵入する際にこじ開けるという作業を省略することによって、時短にもつながり、また、見つかったときにも言い訳ができるといったことにもなります。
窓、扉を施錠するという常識的なことで、侵入窃盗犯にターゲットから外させる効果があるということになります。