電車車両の防犯カメラの設置が進んでいます。
国土交通省は新幹線を含めた首都圏などの利用者が多い路線で、新たに導入される全ての車両を対象に防犯カメラの設置を来月15日から義務付けることにしました。
2021年に、走行中の小田急線や京王線の車内で無差別に乗客が刺され重軽傷を負う事件が相次ぎました。
これを受けて国交省は、新幹線のほか首都圏などの利用者が多い路線で、新たに導入される全ての車両への防犯カメラ設置を義務化するよう、省令の一部を改正しました。
来月15日から適用されます。1日1キロあたりの平均乗車数が10万人を超える区間を走る車両が対象で東京・愛知・大阪のほか、福岡を走る車両が該当するということです。
<YAHOOニュース2023年9月15日17:14配信>より
電車内での事件を受け、利用者が多い路線に対して、優先的に防犯カメラの義務設置化が進んでいます。地方では、費用面でなかなか進んでいないようですが、とりあえずの対策として、車用のドライブレコーダーを設置している車両もよく目にします。
電車車両のカメラはどのような用途に使用されるのでしょうか?
いくつかの用途が考えられます。
1.放火や、切りつけ等の凶悪犯罪が発生したときに、現場の状況をリアルタイムに把握し、適切な対応・処理を行うことを目的としています。
2.痴漢を防止する、痴漢の証拠を押さえる、また、痴漢冤罪を証明する目的で使用します。カメラが付いていることによる予防の効果が期待できます。ある路線では、痴漢の被害が6割減になったという報道もありました。
3.車内での迷惑行為対策があった際に、素早くリアルタイムな現状把握を目的としています。
同様に、乗客同士の揉め事、喧嘩についても同様の用途で使用できます。
4.そのほか、落とし物・忘れ物の確認にも役立てることができます。
必要な要件としては、リアルタイム映像を乗務員が確認できること、映像を保存し、後から確認できることとなります。と、いうことは、ドライブレコーダーでは完全に件を満たすことができていません。
電車は振動もあり、通常の防犯カメラとは異なり、耐久性も求められます。従いまして、専用のカメラということになり、大量生産が叶わない為に、どうしても高額になっていました。設置が義務化されることにより、台数も増えます。台数が増えると、1台当たりの単価も下がってきます。価格が下がると、設置するハードルも下がり、さらに普及していく、ということになります。
カメラ設置台数が増えてくれば、電車内犯罪も反比例して減っていきます。
電車内が、安全で安心な空間になるためにも、もっと設置台数を増やしてもらえたらと思います。