路上犯罪もカメラでスピード解決。
高齢者からかばんをひったくったとして、兵庫県警と尼崎南署などは11月16日、窃盗の疑いで、尼崎市内に住む無職の男を逮捕しました。現場付近の防犯カメラに特徴的な服装の人物が写っており、捜査員が映像をつないで男の自宅付近までたどり着いたところ、帰宅した男を見つけて逮捕につながりました。
逮捕容疑は11月16日午前10時45分ごろ、同市内の路上で、歩いていた85歳の無職女性のかばん(現金約8千円在中)を、自転車で追い抜きざまにひったくった疑いです。容疑者の男は、「身に覚えがない」と否認しています。
署によりますと、防犯カメラの映像には、胸に横一文字の白いラインが入った黒い服を着た人物が、事件前後に周辺を自転車で行き来する姿が写っていました。
ひったくりの瞬間をとらえた映像はありませんでしたが、被害者の「犯人は黒い服だった」という証言とも一致しました。複数のカメラ影像をつないで足取りを追う「リレー捜査」を行っていると、似た服の男が自転車で捜査員の前に現れたということで、逮捕に至りました。
<YAHOOニュース2022年11月17日10:26配信>より
街頭防犯カメラも含め、現在では会社だけでなく、マンションや一般住宅まで防犯カメラが付いているところが増えています。それぞれ異なる所有者のカメラ映像を一つ一つ確認することによって、不審人物が、どの時間に、どちら方面に向かったのかをつなぎ合わせ、犯人逮捕となりました。
朝に起きたひったくりの犯罪、その日のうちに解決に至ったという結果になりました。
もちろん防犯カメラの映像が逮捕の決め手にはなったのですが、警察関係の捜査員の方々、および、カメラ映像を提供されたカメラの所有者のお手柄です。この方々には本当に頭が下がります。
実は、防犯カメラの録画映像は簡単に見ることができず、操作がややこしく、また、映像を見るたびにパスワードを入力する必要がある場合が多いのです。なので、捜査関係の人も簡単には映像を取り出すことができず、防犯カメラの所有者の方々も、すんなり操作できないことが多いのです。
理由として、一つは簡単にさわれてしまうと、犯罪者に録画映像を消されてしまう恐れがあること。また、ほかの人に再生画像を見せたくないということ。これらの事から、操作が安易にできなくなっています。このため、ビデオの所有者は捜査協力の際に多くの時間を割かれてしまいます。
防犯カメラの映像の記録は現在ハードディスクで行うことが一番多いです。そのほかの媒体としてはSDカードも使用されています。そのため、パソコンのような操作が必要となります。
以前はビデオテープを使用していたので、操作的には巻き戻しして再生するといった、単純なものでした。ビデオテープは、何度も上書きをするとテープが痛んで、巻き付いたり絡まったりしたので、交換作業が必要でした。また、長時間録画しようと思うと、容量が限られているので、ゆっくりテープを回すといった特殊な構造でした。
ハードディスクになり、最初は20GB程度の容量であったのが、今では2TB以上が標準となっています。カメラの画像も25万画素が標準だったのが、今ではフルハイビジョンが当たり前となり、不審者の顔や、車のナンバープレート迄確認できるほど高画質になっています。
もう路上で犯罪を犯したとしても、防犯カメラに全く姿を撮影されないといったことの方がむつかしくなってきています。先だって逮捕された、王将の社長を殺害した犯人も、逃走中に映像が多くの防犯カメラに残されています。
昔は、「悪事は神様が見ている」、と子供に教えたものですが、今からは、「防犯カメラから逃げることができない」と教えるとより現実的です。
ただ、見てようが、見てまいが、高齢者からひったくるという卑劣で極悪な手口が無くなってほしいと思います。人として。