『中外日報(平成27年12月11日)「兼務寺院でも防犯急務 機械警備活用し対策(19)』
仏教界の後継者不足が深刻になり、無住の寺や兼務寺院が全国的に増えている。こうした傾向は、寺院が地域で果たしてきた役割だけでなく、防犯・防災の観点からも影響が大きい。寺院の管理が行き届かない状況が長く続けば、倒壊や火災、盗難などの危険が増すからだ。
岐阜県白川町の曹洞宗廣通寺は、同町内にある別の曹洞宗寺院の住職が兼務し、日常的な管理を任せている。これまで同寺は大手警備会社と契約、いわゆる「駆け付け警備」のサービスを利用してきたが、今年10月に機械警備システムに切り替えたという。
機械警備に切り替えたのは、インターネット回線を利用して、防犯カメラの映像などをいつでもどこでも確認できる点に利便性を感じたため。警備会社とほぼ同額の費用でカメラやセンサー類を設置できた点も、導入の決め手になった。
カメラの映像は、住職のスマートフォンでライブ再生できるようになっていて、参拝者の有無や境内の様子が寺にいなくても確認できる。ネット回線を通じ、機器の遠隔操作や制御も可能だ。
廣通寺の防犯システムは、同県多治見市のセキュリティハウス黎明(古賀政男社長)が設計・施工を手掛けた。同社は、京都市山科区のセキュリティハウス・センターが全国展開する防犯機器専門ネットワークに加盟する。この全国ネットには現在、北海道から沖縄までの137社が参加し、寺社向けの設計・施工サービスも積極的に行っている。
問い合わせはセキュリティハウス・センター「SHネットワーク運営本部」∥電話075(584)6600∥まで。
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