無人販売店舗での、支払ったふり盗難を防止するには?
船橋東署は、窃盗の疑いで51歳の住所不定、自称無職の男を逮捕しました。
逮捕容疑は11月17日午前3時55分ごろ、宇都宮市の男性が経営する船橋市内の無人ギョーザ販売店舗内で、冷凍ギョーザなど食料品7点(販売価格計5,400円)を盗んだ疑いが持たれています。
同署によると、「盗んでいません」と容疑を否認しています。同店では今年夏ごろから複数回商品が盗まれており、店内の防犯カメラ映像を確認した同署員が張り込み捜査していました。
<YAHOOニュース 2022年11月20日配信>より
このところ、無人販売店に於いて、商品が盗まれる犯罪が多発しています。
テレビのニュースでは頻繁に報道されています。
盗まれたものは食品が多く、冷凍食品がほとんどではないでしょうか。野菜や果物などの生成食品と比べ、冷凍にしてしまえば保存期間が長くなり、盗んだものをストックすることも可能になります。餃子、ラーメン、焼肉、などなど様々な商品が品目としてあります。
元々の野菜を無人販売にしている農家さんたちも、机を置いて、その上に作物を置き、料金箱にお金を入れてもらうというやり方は、どうしても盗難の危険性はあります。また、料金箱ごと持ち去られたり、お金を抜かれたりというのは日常茶飯事です。
特にコロナ禍で職を失い、物価の高騰で家計を節約せざるを得ない場合は、狙われてしまうのも仕方のないことだと思います。実際には店員がいるようなお店でも、万引きの被害というのはなくなりません。
防犯カメラを設置したところで、ニュースで報道されているように料金を入れているふりをして実際には支払わずに商品を持ち逃げするという手口は多いと思います。カメらには必ず死角が存在し、その死角を突いて犯行に及ぶのです。
結果的にみると、自動販売機を使用するほうが効率よく、取りっぱぐれも無いのではないでしょうか? スマホ決済やICカード決済、電子マネーで購入してもらえば、自販機の中にある現金も取られるリスクも間違いなく軽減します。
とある農家さんが、野菜を販売するのに、自らが店頭に立って接客しながら販売していた時よりロッカー式の自販機を導入することで、チャンスロスも減り、売上が上がり、体も楽になったという体験談をネットで見たことがあります。
その農家さんはこんなことも言っていました。「取られるのではないか?や、誰が取ったのか?という疑心暗鬼になるのが、精神的にきつかったです。自販機を採用するようになって、そんな疑う気持ちを持たなくて済んだので、そのためにお金を支払ったと思えが、安いものです。」
昨今ニュースになっている無人販売店は、冷凍ショーケースと料金箱と防犯カメラが置いてあるだけの所がおおいです。防犯環境設計でいう、犯罪機会論というのは、「同一空間、同一時間に①犯罪企図者、②盗難対象物、③抑止力のある監視者の不在、の三つの条件がそろうことによって犯罪が起こる」といわれます。
誰も見ていなければ、ズルをするというのは知能があればついやってしまうことなのです。そんな環境が、犯罪者を作ってしまっているのかもしれません。
「性善説」という言葉があります。これは、「人はもともと善の心を持っているので、努力することによって立派になれる。」だから、努力をしましょう。という意味ですが、よく勘違いされるのが、「人は善の心を持っているので、信用しても大丈夫」ということです。
支払ったふり盗難のニュースを見るたびに、この言葉を思い出します。善の心は持っていますが、欲望に弱いのが人間です。もう一度お店の在り方をよく考えたうえで、お店作りをしましょう。