果樹園での盗難被害をから作物を守るためにから実施する対策とは?
山梨県内で果実の盗難が相次ぐ中、韮崎市の畑でブドウが持ち去られる瞬間を防犯カメラが捉えていました。
ブドウ畑に現れた女性とみられる人物。はさみのようなものを使い、袋に入ったブドウを次々と切り取って箱に入れていきます。
被害に遭った農家によりますと、わずか1分ほどの間に、約30房のシャインマスカットが持ち去られたといいます。
映像は、韮崎市内のブドウ畑で、9月11日18時半過ぎに撮影されました。被害に遭った農家によりますと、映っている人物とは面識がなく、発覚を免れるためか、間引くように切り取られていたといいます。
被害に遭った農家は、被害届とともにこの映像を警察に提出していて、警察はこの人物がブドウの盗難に関係しているとみて調べています。
<YAHOOニュース 2022年9月15日 18:29配信>より
実りの季節、食欲の秋を迎え、旬のフルーツの出荷が最盛期を迎えようとしています。生産者の方々は、手塩に育てた作物を収穫することで、今までの苦労が報われる時期でもあります。
自然が相手なので、今年のような猛暑や、最近の線状降水帯で常識外れの豪雨などなど、心配事も多いです。また、害虫や病気なども作物の生育に大きく影響を与えます。
そんな丹精込めて作られた大切な農作物が盗難に遭うということは、非常に残念なことで、生産者の皆様の怒りも想像以上でしょう。モチベーションも大きく下がり、下手をすると農業意欲迄失うことにもつながります。
では、なぜ盗まれるのでしょうか。
一つには、簡単に侵入出来てしまい、短時間で犯行を終えられるからです。このニュースの事例でも、僅か1分で30房が持ち去られています。
果樹園などは敷地が広く、すべてを囲うような策を作ることが困難です。工場であれば、建物があり、出入り口、窓などの開口部を対策することで侵入防止対策をすることができます。
屋外の果樹園はどこからでも入る事ができる場所が多いです。
また、敷地が広いことで、目が届きにくくなります。いくら数分で犯行を終えるとはいえ、生産者が居て、見られているとことで盗難は考えにくいです。
しかし、24時間ずっと見守ることは困難です。監視カメラをつけても、盗難に遭った後から確認することになり、被害を未然に防ぐことにはなりません。
一番の対策は、入りにくい環境を作ることです。本来は敷地境界線を明確にして、物理的に囲いをすることが最も重要なことです。そして、その囲いを乗り越える前に、近づいた時点で、侵入者に対して「ここには侵入してはいけない」と思わせることです。
犯罪者は、人の目を嫌がります。監視カメラも人の目の代わりにはなりますが、即座に侵入してはいけないと思わせることが困難です。
そこで、声や警報音で撃退するという方法が考えられます。水田の鳥よけの空砲なものでも十分に効果はあります。音声で「警備中」や「通報中」などのメッセージも効果的です。
大切なのは、侵入する前にこのような対策を取ることです。
犯罪者は防犯意識の高いところは避けて、簡単に犯行を行えるような場所を狙います。
如何に防犯意識が高いかを見せつけるということが大事です。
暗がりを作らない、人が常駐しているように見せる、なども非常に効果があります。
フェンス、カメラ、センサーなどは費用も掛かります。
費用をかける前にまだまだやれることもあるはずです。
そのうえで、防犯対策を行うことで盗難被害をなくせます。